アルビン号のパイロットになるためには・・・

深海操縦.JPG  アルビン号の操縦をするには、特別の資格が必要。その資格を持った人は、「ライトスタッフ」と呼ばれる。宇宙飛行士と同じ呼称だ。資格の名称は、「深海艇操縦士」、米海軍の正式な資格である。アルビン号に特有な資格ではなく、有人深海艇ばかりでなく、無人の深海探査機を操縦する免許でもある。この資格は、数十人しか持っていない。エリートである。右写真は海軍の「深海操縦士」のピン(徽章)。これがないと単独でアルビン号を操船できない。

 アルビン号は、米海軍の所属だが、運用は全面的にウッズホール海洋研究所に委託されている。全面委託とはいえ、国の艦艇を預ける以上、実際に運航する人は、知識、技量等、海軍の条件に適わなければならないというわけだ。

 深海パイロットになった人たちの職業的なバックグラウンドを見ると、工学系の職歴の人が目立つ。深海艇のメカニズムは、複雑で、潜航中に非常事態が起きた時、パイロットは独りで対処しなければならない。パイロットはアルビン号の制御系の仕組み、ケーブルの配線路など、どこをいじったら、結果がどうなるかを知っていなければならない。

 深海パイロットの訓練プログラムは、基本的には実地で行われる。期間は定めがないようだが、1年半程度か?アルビン号の保守点検作業はもちろん、母船からアルビン号を海面に降ろすAフレームの操作、ありとあらゆることを覚えなければならない。1年のうち8ヶ月は海上で過ごすことになる。ここで脱落する応募者が多いようだ。下働き段階で適性があると見られると、訓練操縦士(PIT=Pilot-in-training)となる。アルビン号には、シミュレーション設備がないから、PITとして、十数回の実地潜航を行う。もちろん正規のパイロットが同乗する。

 この間、いくつかの口頭試問がある。科学者グループ、アルビン号パイロットグループ、アルビン号の技術者グループによる「フライパンの上で焼かれるような」厳しい関門が何回も待ちかまえている。

 最後は、サンディエゴの米海軍潜水艦部隊司令部のあるサンディエゴで、海軍提督や潜水艦長らを前にしての口頭試問である。合格すると晴れてアルビン号のパイロットとなる。

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プロフィール

 
自称「国際紛争記者」。イランイラク戦争に始まり、ユーゴスラビア紛争・サラエボ包囲網、湾岸戦争と、臨んだ現場は、枚挙に暇がない。現役記者引退後は、ネット事業に取り組んだが、なぜか、今、3Dにはまっている。
アルビン号の深海探検 公式ホームページ